認知症
私は30年にわたって認知症の人を診てきました。その数ざっと3000人以上に上ると思います。一般病院、一般精神病院、特別養護老人ホーム、老人保健施設、グループホーム、そしてこの若栄クリニックとその場所も様々です。若栄クリニックは老年精神医学会認定施設で、院長は専門医・指導医・評議員です。この施設では認知症についての専門的な診断・治療が受けられます。
認知症の危険因子は加齢です。つまり、長生きをすればするほど認知症になる可能性が高くなり、現在の日本のような超高齢社会にあっては誰もが認知症になりうると言えます。長年認知症の人たちの診療に携わってきた経験から、適切な治療と良いケアがあれば、多くの患者さんにより穏やかな日々を取り戻してもらい、ご家族には介護の重荷から自身の人生が犠牲にならないように支援していけると考えています。
そのためには認知症に関わる全ての職種との連携が不可欠であり、院長は認知症サポート医として、連携を図っております。その一環として神戸大学精神科神経科(認知症疾患医療センター)のメモリークリニックが中心となっている物忘れ外来ネットワークとリンクして、当院で認知症が大半を占めるシルバー外来(介護保険被保険者専門外来、原則毎週金曜日)も連携用のネットワーク(シルバーネット)も構築しております。
院長は初期集中支援チーム専門医であり、認知症の早期発見・早期治療に取り組んでおります(『認知症の最新治療(フジメディカル出版)』 2016;Vol6 No.2;84-86より引用)。